この機関車は、JR徳島駅の裏にある。
たった一行で終わってしまうが、実際に駅から歩いて行ってみたことを記しておくことにする。 徳島駅ビル・クレメントプラザを出ると左手にタクシー乗り場があり、もっと左側に高速バスや路線バスのターミナルが広がっている。 駅ビルを出て、左側に進んでタクシー乗り場やバスターミナルを右手に見ながら進むと、右手にダイワロイネットホテルがある。 これも右手に見ながら歩いていくと、左側の建物が地上駐車場となって、この駐車場越しにJR牟岐線の線路とその奥に徳島運転所に停留する気動車が見える。 目指す機関車はその奥の森の中にある。
NHKの前を過ぎると、跨線橋がありこれを渡る。 跨線橋は徳島運転所から少し離れているので車両を撮影するには望遠レンズが必要になるが、牟岐線を撮影するには線路がカーブしているのでちょうど良い位置になる。 渡り終えると、そこは徳島中央公園、左側に売店をかねた食堂が二軒もあり美味しそうだったので昼食を済ませてきたことを悔やみながら奥へと進む、売店を過ぎると左手奥に徳島運転所の気動車が見えるが、そちらの方向ではなくて少し森の中へ公園の中へ入るように広い通りを道なりに行くと68692が右手に見えてくる。
機関車の右側はフェンスで遮られて、更にランボードから下は金網が張られていて厳重に守られている。 正面に回ると、左側は駅舎やホームになっていて機関車のところまで行けるようになっている。 という事は、68692のシリンダーやロッド、テンダーの台車などは左右いずれも見れないということだ。 この機関車は小松島線で走っていたものらしく、ホームには当時まだ阿波富田駅が無かったのだろう徳島駅の次は佐古駅と二軒屋駅になっていた。 ただ、当時のホームは760mmだったはずで、この68692が停車している徳島駅のホームは明らかに高い。 そのおかげで、デフの裏側から逆転棒、コンプレッサーなどが近くからみれて配管などの取り回し具合なども良く観察出来る。 キャブ窓には格子が取り付けられていて、柵があって運転台に入れないようになっているが、そのため内部は綺麗に保存されていて製作資料としては良い写真が撮れる。 銅管は盗まれるからか、ビニールホースになっているのはご愛敬だが、これもかえってどこからどこへ繋がっているのかがわかって良い。 保存状態は良しとは言えないが、何十年と保存されてきているわりには悪くない方だろう。
68692を後にし、更に小道を進むと徳島運転所の真裏に出る。 間に堀があって徳島運転所には入れないが、壁やフェンスがあるわけではないのでかなり近寄って撮影できる。 また、駐車場越しに転車台も見えた。 徳島運転所を眺めながら歩くと、そのまま線路沿いに出る道があり、公園から離れる。 線路沿いの道からは徳島運転所から出てくる車両が徳島駅に入るために渡っていくため、踏切をこえてかなり佐古駅寄りまで行ってから戻ってくる姿が見れた。
徳島駅の佐古駅側にある、この踏切は徳島駅からは少し離れてしまうが、到着する列車や徳島駅を発車してきた列車などを撮影するにはとても良い位置になるし、何より徳島運転所から出てきて1番線に入る列車などはこの踏切をこえてさらに向こうまで行ってから戻ってくる。 68692を撮影しに行くのなら行きと帰りのルートを変えるのが良いだろう、牟岐線の発着時間に合わせて跨線橋へ向かうか、高徳線か徳島線の発着に合わせて踏切に向かうかを決めればどうだろう。 踏切脇にグランドパレス徳島というホテルがあり、その隣から駅に向かってポッポ商店街という趣のあるアーケードがあり、これを抜ければ徳島駅前に戻れる。