JR宇都宮駅の東口に向かい ヨーロッパのトラムを思わせる芳賀・宇都宮LRTを横目で見ながら階段を降りる。 目指す駅東公園まで歩けない距離ではないが,LRTの試乗を兼ねて利用してみることにした。
二つのの停留所「駅東公園前」で降りるが,公園に面しているわけではない。 停留所から交差点を北上する,しばらく歩いて信号のある交差点を過ぎると右手に駅東公園があった。 EF57はちょうどこの位置から対角線の反対側にあるので公園を横切って,一旦 公園から出て通りを北上すると左手にEF57が保存されていた。 屋根があって,周囲を金網で仕切られているので保存状態は良い。また,公開日があるらしく定期的に手入れもされているのだろう。
設置されている案内板によると EF57-7は日立製作所で完成し浜松や沼津そして長岡を経て最後は宇都宮機関区で活躍したらしい,ここへ来る時に乗ってきたLRTの宇都宮駅がある辺りが元の宇都宮機関区だったはずで旧型電気機関車のぶどう色だけでなくEF65だったろうか青とクリームの新型電気機関車も配置されていたのを東北本線を仙台に向かう「急行まつしま」などから眺めた記憶がかすかに蘇った。
2C-C2という,デッキの下に先輪が2軸ある大きな機関車で 直線から曲線に差し掛る時に動輪を曲線に導く役目を果たしていたらしいが EF62には先輪がないので蒸気機関車ならともかく動輪が分かれている電気機関車には必要無いのかもしれない。 また,パンタグラフが2号機からは取り付け高さを低くするために車体前後ではみ出して取り付けられているのも特徴の一つだ。 EF58にも先輪はあるが蒸気暖房を搭載する改造の際に先輪の上まで車体を被せたので,旧型電気機関車の形態を残しているのはEF59に改造されたものを除くと,このEF57-7しか残っていないので大事に保存していってほしい。
このEF57の後ろはプールになっているので,夏場などプールが営業している時にカメラを向けていると誤解されるかもしれない,またこのEF57が保存されているところは銀杏並木が続いていて年末というのにまだ匂っていた。 ここを訪れる際には季節を考慮した方が良いかもしれない。 また駐車場が無いので自動車で訪問する場合も注意が必要だ,LRTを降りてから公園まで数分,EF57の場所までも10分程度なので駐車場を探するくらいなら電車と徒歩をお薦めする。


