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鉄道で道行

城端線 (城端-高岡,342D)

令和4年5月2日、高岡駅から339Dに乗り城端駅に着いた。 終着駅なので、ここで行き止まりだが相対式ホームとなっていて機回しが出来るようになっている、しかしさらに有った側線や転車台はすでに撤去されている。 委託された駅員さんがおり乗越しの清算をして入場券を記念に購入し、ここからの乗車券は高岡城址にあるC11を見学する可能性を考え高岡駅までと同一料金の氷見線越中中川駅までとりあえず購入する。 観光協会が駅舎にあるが、鉄道を利用する観光客がどれほどいるのだろうか。

これから乗車するのは、342D高岡駅行き気動車である。 高岡駅←[キハ40-2137]+[キハ47-1029]→城端駅、という二両編成だ。 ちなみに、キハ40の4はエンジンが一つで0が両運転台の車両を表す、キハ47は同じように4がエンジン一台で7は片運転台を表すが、キハ48が先にあったので47となった、9から5へ数字を順に減らしていくが9は試作車に付けられることが多いので48からはじまった、キハ48は片運転台でデッキ付きに対しキハ47はデッキが無く運転席後ろの座席は撤去され広場になっている。 これらキハ40系はエンジンが新型となったが車両が重く加速性能と登坂能力が劣るため、この城端線のような平野部を走る路線に向いていて、週末の富山駅直通運転では走行性能の低さから後続の電車に追われてしまうのではないだろうか。

高岡駅から常務してきた運転士さんが折り返し乗務するようで、キハ40の運転台で休憩しているが、ドアは開いているので、乗車する。 すでに、親子連れが乗っておられた、その男の子はとてもうれしそうで少し座っていると別の席へ移り乗り心地よりも窓から見える景色を確認しているようだ、それを笑顔で見つめているお母さんも良い表情をしていた。 やがて男性2人が乗車され、乗客6人で城端駅を定刻14時22分発車した。 ゴールデンウィーク期間中だが学校はいつも通りのはずで、高校生が乗ってくればかなりの混雑となるかもしれないと思い昼過ぎの列車で城端線を往復することにしたが、予想以上に空いていた。

住宅地を抜けて田園地帯を快調に走り、そのまま田んぼの中にある越中山田駅に到着(定刻で運転されたので個々の駅到着時刻は省く)。 単式の越中山田駅ホームに、さきほどのお母さんが見えたので男の子も降りたのだろう、たった一駅だけど鉄道の旅は彼にとってどうだったのだろうか、お母さんとの良き思い出の1つになることを祈る。 

砺波平野と呼ばれるこの地域は、散居村という集落を作らずに農家が分散していることで有名だが果たしてその通り、農家が田んぼの中に点在しているが、同じく有名な屋敷林に囲まれた家は見えなかった。 家が立ち並ぶようになり右カーブをして福光駅に到着した、ここは跨線橋のある相対式ホームで城端駅行きとの列車交換にて数分停車するうちに3人が乗ってこられた。 単式の東石黒駅に停まり、次の福野駅は相対式で別に待避線が1本あり除雪車が留置してあった、5人乗られて1人降りられた。 高儀駅は相対式の片側が廃止になり単式になっていた、続く東野尻駅も単式で乗降客は無かった。 平野部なのでさほどディーゼルエンジンがうなりをあげることもなく静かに田んぼの中を走り、住宅が増えてくると駅ということを繰り返してきたが、やがて大きな街にはいって砺波駅に到着、ここは橋上駅になっていて地方のローカル線の駅にしては立派で5人降りられたが代わりに大勢の乗ってこられて車内がにぎわってきた、列車交換にて先着していた対向列車が先に発車していった。

キハ40+キハ47、昭和から走り続けているこの車両はどちらも温暖地用だ。 ドア部にデッキが無いので冬季は寒くないのだろうか、半自動ドアとして開けっ放しにはしないのだろうど、冬の時期つまり積雪時に乗りに来て確かめたいものだ。 平野部だけしか走らないし、線路状態も悪くないようでかなりの速度を出しているが 老朽化しているのは間違いなく代替の気動車がJR西日本にあるかどうか。 

そして、油田駅(単式)。 日本でも新潟県などに油田があるが、ここ富山県にもあったのかと思うがこの油は菜種油の事らしく駅名も「あぶらでん」と読む、その富山県の油田駅からお一人乗車された。 春にはチューリップだけでなく菜の花も咲き誇るのだろうか。 戸出駅は相対式で4人乗車されてきたが、まだまだ空席が目立つ。 次の単式の林駅を出てしばらくすると、右手から貨物線の跡が近づいてきて数年前まで貨物列車が来ていた二塚駅に到着、相対式だが側線から分岐ではなく単線になって少ししてから分岐していたようだ。 

新高岡駅に近づくがまだ田園地帯が続き、やがてイオンモールが見えてきて、新幹線高架駅の脇にある単式ホームの新高岡駅に到着、新幹線開通で出来た駅なのでまだ新しい。 ここで富山駅まで新幹線を利用すればJRで通し料金になるが、全線完乗するためにあと1駅乗る。 新幹線の駅だが、城端線の新高岡駅は無人駅で単式ホームに切符の自動販売機があるためか列車では整理券がこの駅では出なかった。 ICOCAが使えるらしいのが、新高岡駅と次の高岡駅の間だけに限るようだ。 新幹線の高架下にある在来線ホームというよりも、新幹線駅の近くにある別の駅という感じがするし、新幹線の改札口までは結構な距離がある。 新幹線から乗り換えのお客さんが大勢乗ってきて座りきれなくなったのは、ゴールデンウィークだからか。

高岡駅の1番線に定刻15時17分に到着。 北陸本線が開業した為に今の高岡駅の所属は城端線ということになっているが、元々高岡駅は北陸本線よりも先に城端線が開業しているため城端線が1番線となるらしい、開業時はひとつの会社だった氷見線に乗り継ぐには7番線の一番遠いホームまで渡らなければならない、また線路はつながっているけれど簡単に城端線と氷見線は直通出来ず、一度旧北陸本線を富山方面へ行って、そこから氷見線への分岐まで金沢方面へ後退して氷見線へ入ることになる(城端線からの旧北陸本線への渡り線が、旧北陸本線から氷見線への分岐よりも富山駅寄りになってしまうため)。 直通運転するには、氷見線の線路を敷きなおして氷見線を1、2番線発着に替えれば出来るかもしれない、しかし古くなったキハを何とかする方が先のような気がする。

C11は別の機会として 高岡駅の改札を出て、Suicaで改札を入りなおして富山駅へ戻ることにした。