令和5年5月3日、「快速マリンライナー」の運転席後ろ特等席1番A席が買えた為に国鉄色に戻った381系特急やくもを眺めるのを諦めて高松行きが出る5番線へ向かった。 連休中で大変混雑している上に5番線の倉敷駅寄りに切欠きで6番線があり、その6番線には松山駅行きの特急しおかぜ9号が停車中だがアンパンマン列車なので連休でお出かけ中の子どもたちに大人気で写真撮影中の家族が多く、中央改札口から降りて来てもなかなか5番線までたどり着けなかった。 6番線を抜けて、売店は無く自販機だけしかない5番線ホームのベンチに座り駅を眺めていると遠く2番線に国鉄色に戻った381系特急やくも9号が入線してきた、確かに懐かしい塗装だ。 5番線の反対側は8番線で、倉敷駅寄りに切欠きホームの7番線がある、つまりこの島式ホームは5,8番線で倉敷駅寄りに切欠きで6,7番線があるが5番線より6番線の方が長くまた中央コンコースから降りて来ると6,8番線なので注意が必要だ。
宇野線には遅れが出ているようで、折り返しの快速マリンライナー22号は定刻より数分遅れて到着した。 折り返しが着いたあと入れ替わりで普通車では荷物を持った方々が乗車されていく、しかし1号車は運転席後ろと2階がグリーン車で1階が指定席のため座席の転換や清掃作業などの車内準備がありすぐには乗れない。 2階がグリーン車だが、運転席寄り(高松駅側)のデッキはグリーン車扱いになるので立ち席でもグリーン料金がかかる、今日のような混雑時にも誰も居ないのはグリーン車扱いと周知されているからだろうか。
「快速マリンライナー25号」は 高松駅←[<5104]+[5204]+[5004>]+[<クハ222-5006]+[クモハ223-5006>]→岡山駅 という5両編成だ。 車両表記が異なるのは、高松駅寄りの[5104-5204-5004]がJR四国の車両(四カマ・高松運転所)で岡山駅寄りの2両がJR西日本の車両(岡オカ・岡山電車支所)で、時間帯によりJR西日本の2両を切り離した3両で運転したり、逆にグリーン車無としてJR西日本だけの2両編成という場合や、多客期にJR西日本分を2編成の4両増結で合計7両編成で走ることもある。 トイレはJR四国所属もJR西日本所属車両も高松駅側の車両(今日の場合は1号車と4号車)にあるが、ここにトラブルが後から発生するのだった。
定刻より5分遅れの11時17分、岡山駅(おかやま)を「快速マリンライナー25号」は発車した。 宇野線は山陽本線をまたぎ山陽新幹線の下をくぐり南へ向かう。 岡山駅を出て高架線をしばらく走ると線路が二本になり大元駅を通過する、この区間と次の停車駅である妹尾駅付近で線路が二本になっているが複線という扱いではなく駅構内でホームが無いけど線路は上り下りで分かれたままという扱いらしい。 岡山行きの「特急南風」に乗っていた時に妹尾駅近くで「特急しおかぜ」とすれ違ったことがある、茶屋町駅から岡山駅まで複線化しきれないことの苦肉の策か。
運転士と車掌はJR西日本が児島駅まで担当することと停車駅の案内があり、最後にトイレが1号車と4号車にあるとアナウンスがあった。 11時21分、備前西市駅の1線スルーになっている1番線を通過したがこの駅ではすぐに2番線がこちら側へ来て単線となった、大元駅からしばらく線路は二本だったが備前西市駅の手前で単線になりこの備前西市駅からしばらくは単線なので隣の駅まで線路が二本で続いているわけでないので線路が二本ある区間は駅構内という扱いで複線にはならない。 再び線路が二本になると対向列車が向こうから来るのが直線区間なので見えて、ATSが発令して妹尾駅(いもお)の相対式ホーム2番線に11時24分に着いた、4分の遅れ。 そしてマリンライナーとすれ違いながら、正真正銘の複線区間を通るなどして4分遅れのまま11時30分に茶屋町(ちゃやまち)4番線に到着、下津井電鉄がこの駅から出ていた。 この駅は島式ホームが2つだが間の2,3番線は線路を共用していてこのホームに入る宇野線は車両の両方のドアを開ければ列車内を通り抜けて1番線から4番線まで移動できる構造になっている。 茶屋町駅を11時31分発車、本四備讃線にはいる、複線区間で新しい路線のため速度を上げて快調に走ると、正面から「特急南風」が走ってきた。 トンネルを抜けて駅を通過してを繰り返し11時39分に児島駅(こじま)到着。 島式が2つなのは茶屋町駅と同じだが、この駅では1,4番線がこの駅折り返しの普通列車用で、この「快速マリンライナー25号」も含め四国行きの列車は3番線に到着し、四国から来た岡山行きは2番線に着く。
ここ児島駅でJR西日本からJR四国の運転士と車掌に変わる。 ここまでは運転士だけが運転室に乗務していたが、JR四国では運転士の他にもう1人「特別警戒」という腕章を付けた乗務員が添乗してきたが車掌さんだろうか。 すると交代でこの駅に降りたJR西日本の運転士に乗客の女性が”1号車のトイレが詰まっていて使えない、ものすごい混み方で4号車まで行けない”と訴えに来た。 それは車掌にと言いかけたような気がしたが、そのJR西日本の運転士はJR四国の運転士に”1号車のトイレが故障している”と伝えていた。 混み方がすごい場合は列車が停車するのを待ってホームに降りて違う号車まで走るしかない、子どもさんを連れているなど難しい場合もあるだろうがトイレに一番近いドアまでホームを使って移動するのが一番早い、1号車から4号車の岡山駅寄りまで移動するのは1両20mあるのだからかなりの距離で空いていても大変だ。 岡山駅行きの「快速マリンライナー」が定刻に反対側に到着したがここから先、下り列車が遅れているために列車交換がうまくいかず遅延するかもしれないし、特急を行き違い駅で待たせるということがあるかもしれない。
11時41分、ドアが閉まり児島駅発車。 4分30秒遅れとのこと(指差喚呼で確認)。 その後、車内電話を運転士から車掌が受取って話しをしていた、5号車の車掌に連絡していたのか、それとも運転指令なのか。 少なくとも、高松駅や高松運転所でトイレの抜き取りは出来ないはずで、トイレ故障のまま高松と岡山の間をこれからも何往復もするだろうか、瀬戸大橋をトイレの無い列車は通れないことになっているので2つとも故障したら運休か。 この高松行きもだが岡山行きもそうとうな混雑で、発車ホームには長い列が出来ているだろう、駅でトイレが故障しているとアナウンスして駅で済ませてとなっても女性用は自由席乗車口と同じように長蛇の列が出来ているはずだ、連休中などは列車も混むがトイレも混むことを覚えておいて余裕を持たねばならない。
すぐさまトンネルに入るが、最初は東側の在来線用のトンネルに入るが、途中で新幹線用の西側のトンネルに内部で移動し、さらに下り線(四国行き)だけ元の在来線用トンネルに戻り、瀬戸内海を前にして下り線が在来線用を、上り線が新幹線用のトンネルを抜ける。 これは、瀬戸大橋は在来線と新幹線の両方が通れるように造られていて橋の東側半分が在来線で西側半分が新幹線用だったが、結局は在来線だけしか通らないので上りの本州行きは橋の新幹線用を通りバランスを取っているため、鷲羽山を貫くトンネル内で両方へ上下線を振り分けるためだろう。
瀬戸大橋では、1つの橋に列車は2本という制限があり、何らかの事情で停車する場合は島の上になるように閉塞が出来ているので閉塞信号は島の上にある(地面ではなく高架上)避難通路もいくつか作られているはずだ。 騒音の問題があって、一部の気動車が速度を落としてエンジン音を抑えていたのも昔の事となったが「快速マリンライナー」も一部区間で速度を落として走るようだ。 橋の上も速度制限は120Km/hとよく言われるが実際の橋の上では80Km/hくいらいでないだろうか鷲羽山トンネルや渡り切った先の宇多津駅構内扱いの短絡線区間などであれば120Km/h出せるだろうが。 GPSアプリが不調で速度を測れなかったのが悔やまれる、運転席をのぞき込んで速度計を確認すれば良いことも忘れていた。 近くの島々では釣り船だろうか小さい船が島の周りに多く出ているのが見え、島の様子も天気がよくて良く見えたが、遠くは少し霞んでいたのが残念だ。
1号車の運転席後ろにある超展望席は運転士が左側に乗っているので、前方視界はC,D席の方が良いので動画撮影などにも向いている。 しかし今日、確保出来た運転士の動作などが良く見えるA席もなかなかで、A,B席はC,Dよりも少し高くなっていて運転士の頭越しに前が見えやすくなっている。 車掌は邪魔にならぬよう中央の貫通ドア前に窮屈そうに立っていて気の毒だし、運転中に後ろからずっと見られていて動画も撮られることが多いだろう運転士はもっと大変だろう。 指差喚呼が幾分大き目なのは見られていることを意識させてしまったかもしれない、申し訳けない。
15分位で瀬戸大橋を渡り切り香川県坂出市に入るが、実際には鷲羽山トンネルを抜けて橋を渡り最初の島から全て香川県坂出市に属している。 工業地帯が広がる景色が四国に渡ったことを実感させてくれるうちに短絡線の分岐になる。 高松駅へ向かうこの列車は分岐を左に下りてから宇多津駅から来る短絡線と合流し制限が解除となったようで速度を上げて高架線のまま坂出駅(さかいで)1番線に11時56分到着。 単式の1番線に対し島式ホームで2,3番線がある大きな駅で乗降客数はJR四国で4位らしくかなりの乗客を降ろして11時58分発車、4分15秒の遅れ。 元から予讃線のこの区間は制限速度が高いため高速運転を行っているはずで遅れを取り戻すことは不可能と思えるが、第二閉塞を115Km/hで走り12時8分に高松貨物ターミナルの脇を通過したが電気機関車は見えなかった。 第一閉塞となり、上下線が別れて間に高松運転所が右手に広がり色々な車両が停留しているのを眺めるうちに、高松駅構内が近づきATSが発令し、高松駅(たかまつ)の頭端式5番線に12時11分に到着した。 4分遅れのままだったが、ここ高松駅での乗り換えは高徳線くらいでホームに混雑もなく、自動改札機にSuicaをかざして外にすぐ出れた。